2017/08/08

中米への旅 -メキシコシティ Ⅲ-

<メキシコシティ Ⅲ>


街を歩いていると、じっと見つめられることがよくある。
推測するに、数少ない東洋人の顔や立ち姿や肌の色が物珍しいのだと思う。
大人はちらっとこちらを見てくるのだが、じっと見つめてくるのは大抵少年だ。
そのためこちらも自動的に彼の顔を見ることになるのだが、
沈んだ焦げ茶色の滑らかな肌と、吸い込まれるようなグレイの瞳は、人種の血が混じり合ってきたこの国の歴史のことが直に伝わってくるようだ