2019/09/01

写真のこと、そして日々。(2)



随分時間が経過したな、と思う。

今頃になって、30代後半から40代にかけて、大した目的意識もなく写真を撮って旅をしてきた経験が、わたしの中に深く積もり、腐葉土となり、自身を形成する糧となっていたことを知る事となる。

いま現在、さまざまな決断をする価値基準が、そのあたりにあることを実感として感じる。

その時は何も思わないのだ。
ただじっと見ている、聞いている、感じている。
出来事やフウケイの全てを受け入れているだけで、何の判断もしない、たそがれる一本の樹のように佇んでいた。

出来事があった、そのことすら忘れかけていたのだけれど、
こういう形で現れてくることは、思いもよらないことだった。




                                                                                                                       Osaka,2018