ハバナ (5)
ハバナでの滞在から5ヶ月が経ち、やっとこの都市におこっていることを整理し、何とか呑みこむことができるようになってきた。
それはキューバ社会の仕組みや歴史、気候、産業、人種、文化など今のわたしの環境とはまるで異なる多くの事が一度に押し寄せてきたからだと思う。
スムーズに直ぐにそれを受け入れることができずに、わたしはいくつもの出来事や要素をバラバラに抱えたままの状態で持ち帰り、妙な中途半端で消化不良の心持ちでいたのだった。
ハバナでの撮影のフィルム現像が終わり、プリントをする段階に来た今、ようやく感得しあらたに作り上げる準備が整ってきたのだと思う。
そしてそこからは、実に多くの気付きを与えられている。