2019/02/27

ネパールへの旅

カトマンドゥを後にして、


カトマンドゥ、トリブヴァン国際空港からソウル、インチョン空港へ。乗継のため待つこと数時間。
インチョン空港は、超近代的な空港だ。
その豪華絢爛たる様は世界随一と思われる。
 
水の心配なし、トイレの心配なし(紙の有無、流すと詰まるという心配)、寒さの心配なし、停電の心配なし、素敵なカフェにはいつでもコーヒーの良い香りが漂い、フリーの仮眠用ベッドまで備えられていることに、思わず安堵のため息が出た。

しかしソウルで、わたしは何か大きな欠落を感じていた。

ネパールでの日々、ペットボトルの水をあれほど大事にしたことはなかった3週間だった。
飲み水にするほか、歯を磨いたりうがいする時のために、少しづつちょびちょびと使った。
間違っても、真夜中に無くなってしまっては大変だったから。

一回一回の食事は、時に珍しく思い、興味を持って有難く頂き、美味しくても、そうでなくても完食した。
バスが時間通り発車しなくても、大幅に遅れても、出発してくれたら良しとした。

すべてが感謝する気持ちの日々の連続だったのかもしれない。

そしてもっとも感謝したいのは、ネパールの人々に対してだ。

ネパールで人々の写真を撮る事は、これまでになくスムーズだった。
写真を撮られることで、何か不正利用されたり、悪用される、というイメージや思考回路はこの国の人々はまったく持ち合わせていないようだ。

カメラを持った外国人が歩いていることに対して興味深くしげしげと見つめたり、近づいてきたり、顔を背けたり、照れたり、その反応が人によって様々だった。
人の反応を見ることが、この旅の楽しみのひとつとなっていた。

そして日本でも恐らくこういった時代があった筈だと、過去の日本にタイムスリップしたような気持ちでひとりに感慨にふけていた。