2019/05/07

ネパールへの旅—マイディ村 2―

マイディ村に行くきっかけになった一冊の本がある。
『紫の空』
上田達さんが旅して撮影した海外の写真を、母である敦子さんがまとめた、やわらかな紙が印象的な本だ。
その中には、ネパール、チベット、モロッコの写真があった。
ほかの二か国は旅の途中で撮ったカットだったが、
ネパールだけ、なぜかマイディ村での写真が集められていた。
そして子どもたち、村の様子の、その背景にある緑の深さにこころ惹かれ、こんなところに行ってみたいと純粋に思ったことが、思い出される。
達さんがマイディ村に行った10月、ちょうど雨期が終わり少し経った頃のその季節は、たっぷりと成長した木々や植物が、画面からあふれるように、きらきら輝いていた。

2月、その様子は少し違ったのだが、山の上に住むひとびとの平和なくらしと、自然の美しさをわたしたちは目にすることになる。