写真とは。
建築家の板茂さんは何十年も前から紙管を構造体とした
建築物を作ってきた。
近年は大学の学生と海外の被災地へ赴き、
紙管による仮設建築や仮設住宅を作るプロジェクトを実践して
その活動は高く評価されている。
坂氏はその中で学生に対して
「今、日本にいて建築を学んでいる環境がどんなに恵まれているかわかってほしい」と語っている。
「カルチャーショックを受けることがモノを作る原動力になる」とも言っている。
私もその言葉に大いに共感する。
海外で過ごす中で、人はさまざまなカルチャーショックを受ける。
そうすると、気持ちの中で多くのものがそぎ落とされ、本質だけが露わになっていくのがわかる。
写真を撮ることだけに神経が集中していく過程が
自然に実践されるという訳だ。
海外に撮影に行く訳はこれだけではないが、
かなり回りくどく遠回りなやり方をしてでも、
私は、本質に迫る写真を撮りたいと思っている事は確かだ。